完璧なシルエットを作るために。

 

あなたには全体が見えていません。

今日は待ちに待ったデート。洋服をああでもないこうでもないと鏡の前で組み合わせます。「お!やっとしっくりくる組み合わせになった!」とルンルン気分で可愛い彼女のもとへ向かいます。

 

ちょっと待ってください。
本当にその服装で大丈夫ですか?

もう一度言いますが、あなたには微塵も洋服全体のシルエットは見えていません

断言します。

 

「おいおい。ちょっと待ってくれよ。確かに俺は、鏡の前で確認したよ。そしていい感じだった。この両目でしっかり見たぞ!幻覚とでも言うのか?」

 

いえ、違うんです。

見えすぎているんです。

 

見えすぎている、それゆえ見えていないのです。
近すぎて見えなくなっているのです。

これは人間の性質なので仕方のないことです。

 

だから、普通に鏡の前に立つだけでは完璧にシルエットを整えることは不可能です。目の前の広がる鏡の中の世界には見ることの出来ない世界があります。

私は、この秘密にお店の店頭に立っていたときに気づきました。

 

 

 

遠くと近くで見え方が違う。

 

鏡の中の自分は、距離によって見え方が変わります。この距離に秘密があります。まあ秘密ってほどでもないんですが。

鏡を通して見る自分は、遠くと近くで見え方が違います。そんなのは当たり前とあなたも思うでしょう。

 

じゃあ、遠い場合と近い場合、”何”が見えるのか分かりますか?

 

それぞれで見えるモノが変わってきます。

 

多分、ここを明確に意識して鏡を見る人はほとんどいないはずです。本当にごく当たり前のことなんですけどね。でも、真実って意外と近くにシンプルにあったりするんですよ。

 

で。

それは・・・。

 

遠いと全体が見え、
近いと部分が見えます。

 

抽象的ですね。
もうちょっと分かりやすくしましょう。

 

遠いと洋服全体のシルエットが良く見え、
近いと洋服のディテールが良く見えます。

 

全体を俯瞰できるか、部分を詳細に感じられるかです。

 

だから、鏡に近いと全体を把握することが非常に困難です。

「いや俺は見ることが出来るよ!」っていうのは、たぶん勘違いです。もしくは特殊能力があるかもしれません。

 

これは、脳の構造上の問題なのです。

見えているものが近く大きく見えるとき、それぞれを分別できるように脳が働くのです。

逆に見えているものが遠く離れており、細かい部分が分からないときは全体を把握しよう脳が働くのです。

 

ちょうど地図の縮小と拡大のイメージです。
縮小すればするほど細かい部分は捨てられていきますし、拡大すればするほど細かい部分を把握することが出来るようになります。

 

これは私的には、脳が無駄なエネルギーを使わないための工夫だと考えています。脳は労力を節約する方向にあります。これもそのひとつでしょう。

この視覚効果を対比と同化と言いますが、覚える必要はありません。

 

 

 

鏡との距離をとれないときの対処法。

 

まあ、当たり前の話でしたよね。
近ければ細かいディテールが分かり、遠ければ物理的に細かい部分は見えづらくなる。

そのために、ディテールに意識が向かうことなく全体を俯瞰できるようになるということなんですね。

 

これ鏡の目の前に立って是非やって見て欲しいんですが、本当に全体を見れません。どうしても服のチャックやデザイン、素材感などのディテールに意識が向かってしまい俯瞰するのが出来ません。

ムキになってやろうとするんですけど、全然できない。笑

さっきも言ったように、脳が注意を向けようとしちゃうんですよ。自然と。

 

でも、このときに問題が出てきますよね。

「そんなに鏡から距離とれないんだけど・・・。」っていう問題が。

 

そこでひとつテクニック。

目を細めて下さい。
朝起きたばかりの目のように細くするのです。

そうすると、あなたが見る景色がぼやけてきます。

そうやって、疑似的に縮小を作り出すのです。ぼやけさせることで洋服のディテールを分からなくするのです。そうすることで初めて全体に意識を向けることが出来るようになります。

自宅でも手軽に全体のシルエットに気を配れるようになります。

 

ただ、輪郭すらも曖昧になるので、出来れば遠くの鏡に自分を映して確認した方が良く分かりますけどね。

店頭に立っていたときは、しょっちゅう遠くの鏡に自分の姿を映してはシルエットを確認していたものです。