ピントがぼけていたら、その写真はゴミ箱行きになります。
だってきれいじゃないから。美しくない。
動きを出すとか、あえてボケさせるという特殊な場合を除いて、基本的に写真はクッキリハッキリと残したいはずです。対象のピントがボケているものはマイナスポイントです。
このように、ぼや~っとさせたくないっていう傾向は写真の良し悪しの判断の仕方を観察してみても分かってきます。やっぱり人は、基本的な傾向としてぼんやりさせたくないみたいですね。
でも、全体をクッキリピントを合わせるものって単調になりがちなんですよね。風景写真とかはそうですよね。現場で「うわっ!!迫力やば!!」って大興奮しながらカメラのシャッターを押しても「あれ?なんか迫力ないな・・絶対帰って家族に見せても迫力伝わらないわ。」と思いつつも仕方なしと諦める・・・って感じだと思うんです。
それって写真のなかにあんまり変化が無いからで、言ってしまえばつまらないからなんですね。今度の写真は、私が撮ったものではなく、フリー素材の中から凄そうな景色の写真を持ってきました。
これ生で見たら絶対ヤバいと思うんですよ。その衝撃はこうやって写真にしてしまうとやっぱり伝わってこない。きれいだけども・・・って感じ。全体を俯瞰して捉える風景写真は、均質化してしまうから魅力を伝えにくいんです。
そう。やや単調になってしまう。
だからこそ、写真にもメリハリは必要なわけです。
その写真の構図の中に、強調させる部分とメインを引き立てる部分を入れないといけないと言うことです。
その一つが、
背景をぼかすということです。
ピンボケはメインがボケてしまうことなので違いますよ。
背景をぼかしてメインをより克明に写真に刻み込むのです。
被写体の輪郭をよりハッキリ映す。
主役の存在感を存分に引き立てる。
どうですか??
こうやってメリハリを利かせた方が迫力のある写真になりませんか??
私は心躍りますけどね。
私が撮ったグランドキャニオンの写真なんかより。笑
一眼カメラを買うのだってバックをぼかしたい一心で買う人も多いハズ。それは背景をぼかした方が何となくいい写真っぽく見えるからという心理が無意識のうちに働いていると思います。一般の人に、「良い写真を思い浮かべて下さい」って質問したら、大体このような背景ぼかした写真を思い浮かべる人は多いと思いますし。
実際そう感じます。なんか問答無用で感じてしまいます。「ああ。いい。」って。
人はメリハリに弱いのです。その写真が単調でつまらなくないからです。変化に富んでいて刺激的だからです。
だから、ぼかしが甘いと(メリハリが甘いと)迫力は無くなります。別に悪いわけじゃないけど、変化が少なくやや退屈です。可もなく不可もなくって感じです。
写真でもファッションでもそうですけど、ぼんやりしてしまうのは良くないのです。ただ、単調でつまらないのも良くない。メリハリをつけて、より輪郭を強調させるような仕掛けを施せると人は面白いと感じ、刺激的だと感じ、好意的な印象を抱くのです。
このブログはファッションブログですから、言いたいことは背景ぼかして、インスタで「いいね!」される写真を撮ろうってことじゃないです。もちろん。
ここで言いたいのは、いかにメリハリをつけることが大事かってことです。
(ほら、この大きく強調した文字もメリハリ。)
PS
背景をぼかしさえすれば、何の変哲の無い棒ですら、「あれちょっといい感じじゃない?」ってなりますから不思議なもんです。