さっきまでメンタリストのDaiGoさんの動画を見てました。
これですね。
「何だお前ファッションブログ書いてるくせにファッションと関係ねぇじゃねぇか!」と思われるかもしれませんが、安心してください。ちゃんとつながります。
というか、ファッションと他の分野をつなげる仲介者になるのがやりたいことのひとつなので、全く問題ありません。
ファッションと他の領域が繋がったらワクワクしませんか?
おしゃれを学んでいたら、「あれ?他のことも分かるようになってるんだけど!」ってなったら楽しくないですか?
もっとおしゃれにのめりこんでいいんだ!って思えません??
「おしゃれは表面的だ」っていうバイアスを取り除きたいと思ってるんですね。
まだまだ道のりは遠いですけど。
話を戻します。
DaiGoさんの動画面白かったです。
テーマは時間です。
忙しいにもかかわらず時間があるという人。
忙しくないにもかかわらず時間が無いという人。
その原因が葛藤です。
葛藤が発生すると生産性が落ちて時間が無いように感じてしまうのです。
流れる時間は同じでも、人によって体感時間は違うんですね。
だからやることは一つに絞る。
こうすることで生産性が高まり時間を確保できる。
要はマルチタスク的な思考や行動を辞めて、ひとつのことに集中しよう!ってことですね。
同時並行的に作業したり、あれこれと悩み考えることは生産性を大きく下げます。
その結果時間が無いように感じるわけです。
テレビを見ながら勉強したり、悩みを抱えたまま仕事したり・・・というのは、もう最悪。
ひとつに絞り集中して取りかかる。
これが時間を生み出すためには非常に大切。
・・・・・・。
と動画を見ながら、これ一緒じゃね??
って思いました。
その「一緒じゃね??」っていう部分をこれから話していきます。
ずっと話そうと思ってたんですけど、どこのタイミングで話そうかとか、ちゃんと説明できるのかとか、そしてちゃんと伝わるのかとか心配で書いてなかったんですけど、今回ピコーンと繋がったので話しちゃいます。
関係のない歯車と歯車が「ガチャガチャ、、、ガチャン!」と繋がった感じ。
「ノイズ」の話です。
お前何言ってんの?って感じだと思うんですけど、「ノイズ」、大事です。
私は見える世界が変わりました。
具体と抽象の世界を知ったときも見える世界が変わったなぁと思いましたけど。
いや、違うな。
色々な違う分野が抽象的な次元で「スパン!スパン!スパーン!」と鮮やかにつながって脳の中にきれいに整頓される感覚。
そういう意味では、より具体・抽象思考が強められた感じですかね。
抽象的なお話が続くのかなぁと想像したあなた。
その通り。正解です。
でもファッションとか感覚的な世界において、今回の話は特に大事な『捉え方』『視点』だと思います。
ほら。感覚的な世界って抽象的じゃないですか。ぼんやりとした曖昧な言葉で語りますよね。
そういう感性が豊かな人やセンスがいい人っていうのは分野を横断して力を発揮できると思うんです。
抽象的だからこそ。
これから先の話は、その感性のつながりを言葉で説明しようとしています。
もちろん全部じゃなく一部分ですけど。
センスのいい人が分野を横断して感覚で行使している能力を、あなたは知ることが出来るのです。
あなたはその力の一部を自覚的に使うことが出来るようになるのです。
言葉ではっきり理解できるということです。
感覚の一部を。
自覚的に使えることは、何となく使うことよりもはるかにアドバンテージがあります。
人に教えることも出来るし、感覚を研ぎ澄ませるには何をしたらいいのか分析し考えることが出来る。
生来の天才にはかなわないかもしれないけれど、十分に周りより抜きんでたクリエイティビティを発揮できるようになるはずです。
「ノイズ」とは?
ノイズの一番一般的な使われ方としては、やっすいイヤホンで音楽を聴いているときじゃないでしょうか。本命の音じゃなくて「ザーーーー」とか「ジリジリ?」みたいな音が背景に流れるのを耳が敏感に感じ取って、
「やっぱ安いイヤホンは駄目だわ。ノイズがひどいわ。」
みたいな感じで使いません??
言ってしまえば雑音です。
本来聞きたい音じゃなくて、関係のない音が入り込んだらノイズと見なされます。邪魔な音です。排除したい音です。
メロディをきちんと聴き取りたいのに、ノイズが邪魔してくる。
映画に集中したいのに、話しかけてくる。
これも本質的には一緒ですね。
だって、見たいのは「映画」のほうであって、本命は横に座っている友人の感想や解説じゃないから。
私も、まあジャンルによりますが、映画を見ているときに話しかけられるのは嫌いです。
ちゃんとその世界観に浸って妄想したいですもん。
「お願いだから邪魔しないで!」って。
この場合、となりで見ている人の言葉がノイズになっているんですね。
邪魔なものだから。
つまり、「ノイズ」の抽象度を上げて捉えると、
必要のないもの、邪魔なもの、余計なもののことを指していることに気づきます。
これらを取り除くことで、濁りの無いきれいなメロディを聴き取ることが出来るようになるし、映画に集中できるようになるのです。
他の例も見ていきましょうか。
例えば写真。
写真が不鮮明な場合、ノイズがひどいと言われることがあります。
対して、輪郭がくっきりした鮮明な写真は、雑誌のカメラ批評で「ノイズのないきれいな写真がとれます」と評価されたりします。
最近のスマホのカメラは機能が高くなり驚かされるばかりですが、画像を大きく広げるとまだまだ粗は目立ちます。
逆に一眼レフで写真を撮ると、(当たり前ですけど)スマホカメラに比べてノイズの少ないきれいな写真を撮ることが出来ます。
さっきのDaiGoさんの動画の話覚えてます??
時間の、マルチタスク的な思考の話でした。
これも結局はノイズなんですよね。
いくつもごちゃごちゃやるから生産性が落ちる。
いくつもごちゃごちゃ考えるから生産性が落ちる。
だから一個に絞れやぁ!!って。
こう考えていくと、人間はクリアにしたい普遍的な性質があるのかもしれません。
(これは次の章でも触れます。)
DaiGoさんはマルチタスクは脳にストレスがかかるとも言っていましたしね。
音・写真・思考について例を挙げましたが、ノイズを取り除きクリアにすることでポジティブな感情を抱きましたよね。
クリアな音・画像・思考するためにはノイズを除去するという考え方が役に立つんです。
「ノイズを取り除く=良い」??
ノイズ除去した方が何となくいい感じになりそうだなぁという感覚が、あなたの中に芽生え始めているかもしれません。いや、既に知っていたはずだけど、改めて問題提起されて見直したと言った方が正しいでしょうか。
ちゃちいイヤホンでノイズ入り混じるメロディを聴くより、高級ヘッドホンでアーティストの息づかいまで聞こえるクリアなメロディを聴きたい、という感情はもとからあったはずですから。
ただ、ここで問題が。
音楽や写真のノイズは分かりやすいですけど、ファッションやマインド領域まで踏み込むとノイズの除去する意味が見えづらくなります。
つまり、
ノイズを除去するという考え方は、結局どのように役に立つの?
ということです。
あなたが知ることでこれからどのようなメリットがあるのか。
について話しますよ。
ズバリ次のように定義します。
ノイズを取り除くことは、対象の輪郭をはっきりさせるってこと。
これ以上でもこれ以下でもありません。
対象の輪郭をはっきりさせる手段です。
だから、本当は良いも悪いも無いんです。
でも、人間には「分かりやすいものを良い!」と感じる性質があります。
(これは仮説段階ですが、「単純接触効果」という有名な心理効果の理由としても使われています。)
もちろん、盲目的に分かりやすければ良いと感じるわけではないです。
しかし、あまり考えずにポジティブな印象を抱きがちです。
みんな分かりやすさを求めています。
難解な説明より、分かりやすい説明を。
抽象画みたいな理解できないものよりも、写実画。
難しい本より簡単な本。
パリコレのファッションより、シンプルなファッション。
ノイズを取り除くことは、対象をクリアにすることです。
良いも悪いもない。
輪郭をはっきりさせるために使う。
その結果、人間は良いと判断しがちであることを頭に入れておいて欲しいですね。
だから、ノイズを取り除かなくても良いと判断されることはあり得ます。
ノイズを取り除く=良い
という図式を頭の中で組み上げてはいけません。
ノイズを取り除き対象がクリアになることで、人間の認知システム上の誤作動を引き起こし、無条件に良いと判断されやすいのです。
DaiGoさんの話も、ノイズを除去することが無条件に良いわけじゃないです。
マルチタスク的な思考が原因で生産性が落ちているから、ノイズを除去しようということで。
その前提(葛藤が生産性を落とす)がありきです。
また、デザインの世界でもノイズを除去して輪郭をはっきりさせる手法があります。
写真を切り抜いて、モノや対象の輪郭を強調させるテクニックですね。
デザインされているものの多くは垂直・水平をきちっと取っていることが多いですから、壺などの写真を切り抜くことで、輪郭の曲線が強調されデザインを柔らかくすることが出来ます。
余計な情報を取り除き、ストレートにメッセージを伝えられるということです。
つまり、輪郭を強調すると言っても使われ方は色々考えることが出来るのです。
ファッションとノイズ。
今度はこの「ノイズ」をどのようにファッションに応用させるかを説明していきます。
さっき散々
盲目的に「ノイズを取り除く=良い」とするな!
って言っちゃったんですけど、
基本的にノイズを取り除いたら良くなる場合が多いです。
人間の認知的にもそうですけど。
テンプレ的な考えに至らないために強調したわけで、基本良い印象になりやすいです。
だから、私はおしゃれを考えるとき、ノイズを常に意識してますね。
これはあなたの武器になります。
「引き算」的な捉え方が出来るようになります。
邪魔なものを見極め、シンプル化していく能力です。
これは。
自分にとって大事な部分を残せるようになります。
このノイズの考え方を意識できると、引き算がスムーズです。
おしゃれの足し引きの考え方が良く理解できるようになります。
だってノイズの考え方はもともとあなたも知ってましたよね?
邪魔な情報を排除して、輪郭をはっきりさせクリアにしていけばいいんです。
するとノイズの入らないきれいな着こなしが作れるようになります。
逆説的に、きれいな着こなしが作れると応用的な着こなしも出来るようになります。
あえてノイズを入れてみたり。
着こなしが完成して、ちょっとうるさいなぁと思ったら要素を一個一個削ぎ落としていったりとか。
無駄なものが入り込まないように、
ちょっとノイジーな着こなしを作ってみました。
ついでに背景もノイジー・・・。笑
トップ・ボトム・靴、全部に表情があり、うるさいですよね。
シルエットはそんなにノイズ入ってないですね。ボトムと靴のつながりとかきれいですから。私としてはボトムの裾と靴を干渉させてクッションつけたらノイズとみなします。
シルエットや輪郭をクリアにしないものはノイズと見なすことによって、引き算がしやすくなるんですよね。
トップや特定の色を強調したい場合はノイズを取り除くことで着こなしを分かりやすく鮮明にするんです。
逆に足したいときはノイズを増やしたりね。
ファッションにおけるノイズは完全に要らないものかと言われたら、そうではないんですよ。
メロディのひとつをノイズに見なしているんですね。
不協和音を生み出さないために、メロディをノイズと見立てているんです。
だって別に媒介するものないですから。
メロディや画像のノイズは媒介する電子機器によって発生します。
間接的に取り持ったためにノイズが生じてしまうものですよね??
でもおしゃれして、それが他人の視覚が捉えるとき媒介するものはありません。
そのため、本来ノイズは生まれません。
それをおしゃれに見立てるとき、着こなしやアイテムをノイズと見立てることで引き算しやすくしているんです。
ここがちょっと音や画像と違う点です。
だから、ファッションの中でときにはノイズが必要になることもあります。
表現のひとつとしてノイズを利用することがあります。
うーん。
本当はここまで話すかどうか迷いました。
複雑にしてしまうと混乱しますからね。
でも、もししたら音や画像のノイズとの違いに違和感を感じる人もいるんじゃないかと思い話しました。
だから、まあそんなに難しく考えないでください。
幹の部分は一緒です。
枝葉にとらわれないよう、共通点を見て下さい。
ノイズの無い着こなしの作り方。
ノイズを取り除くことを対象の輪郭をはっきりさせることと定義すると様々に考えられます。
こうやって定義すると具体的な手段を考えることが出来ますよね。
おしゃれだったら、濃く暗い色を選ぶとか~
最後にノイズの無い着こなしはどうやって作ればいいのか。
具体的に見ていきましょう。
・よどみなくつなげることを意識する。
・輪郭を鮮明にする。
この二つの方向性を大枠で意識する。
今まで言ってきたこととあまり変わらないんですけど。
要は、
クッキリハッキリさせようよ!
ってことです。
具体的に言えば、
黒やネイビーなどの暗く濃い色を使ったり、
黒や白のように反対の色を使ってパキッとさせたり、
リブパンツ×スニーカーのようにボトムから靴へよどみなく連結させたり、
輪郭がクリアなるように、洋服のシルエットがしっかり出るものを選んだり、
逆にふにゃふにゃした柔らかいものを避けたり・・・。
やり方はたくさんあります。
ノイズの無い着こなしが出来たらもうきれいめな着こなしは完璧ですね。
きれいめな着こなしは、ノイズの無い着こなしってことです。
だってノイズが無くなったらきれいになりますから。
音と画像もノイズ消したら、それぞれきれいな音やきれいな画像になりますよね??
つまりそういうことです。
慣れてきたら、ノイズを少しずつ入れた着こなしにも挑戦していきましょう。
そうやってノイズの感覚を操れるようになれば、着こなしは自由自在です。
ノイズを削ぎ落したり、入れたり。
ファッションだけじゃなくて、考え方とかデザインにも応用させて考えることが出来るようになりますよ。
こうやって他の領域と絡ませることの出来る捉え方・考え方というのはあなたの感性を育てていくことにもつながると思うんですよね。
センスの醸成ですね。
定量的な基準があるわけじゃありませんからね。
テンプレじゃないですから。
あなた自身が頭を使って考えることで養われる力ですからね。
あなたの世界が変わる。
ノイズの捉え方次第であなたの世界は変わると信じています。
今まで説明してきたように、「ノイズを除去したらクリアになる」という考え方は音や画像、デザイン、思考の仕方まで応用させて考えることが出来るからです。
分野が全然違くても、抽象度を上げていくとつながるという実感が得られるのは大きいです。
この実感をとっかかりにしてあらゆるところで物事はつながっていると考えられるようになるからです。そのように物事の共通性を見出せるようになるとびっくりするような気付きを得られることもあります。
自分の今まで体験した事とインプットしてきた知識がきれいにつながり、深い次元で理解できるようになるのです。
結び付けて思考できるようになると、今までの比じゃないくらいに理解が進みます。
他の分野での気づきを違う分野に引っ張ってこれる・・・。
「ノイズを除去する」考えを使いながらおしゃれをしていたら、デザインにおいてもノイズの除去がうまくなるということがあり得ます。
効果を倍倍に高める、いや倍倍どころではなく倍倍倍倍・・・と自分の思考やセンスを向上させていけるのです。
もしかしたら、「ノイズの考え方」について、ぼんやりと私と同じような考えを持っていたかもしれません。でも、はっきりと自覚することが大事です。雲のような曖昧な理解では、クリアな思考をすることは出来ないからです。輪郭がはっきりしない概念は、把握することは難しいのです。
あなたの世界を変えるとはこういうことです。
まとめると、
・あなたは早くおしゃれになれる。
もとからあるあなたの知識(音や写真のノイズなど)を利用して、おしゃれを捉えるから。
・思考センスやファッションセンスを身につけることが出来る。
デザインや思考の仕方と関連付けることが出来るようになるから。
しかもテンプレの定量的な基準ではないから。
・物事の見方や捉え方を変える。
関連付けを通して、抽象化の威力を実感できるから。
それに伴ってあなたの脳が物事を結びつけて考えるように動き出すから。
テンプレじゃないからこそ、難しいかもしれません。
あなたが一生懸命考えて理解しなくてはいけないからです。
でも、定量的な基準でないからこそデザインなどの他の分野に結びつけて考えることが役に立つのです。
ちょっと角度を変えてアプローチすることができ、理解を深めることにつながるからです。
テンプレに頼れないとき、頼らないとき、
そうやって結び付けて考えることが非常に有効な手段になるのです。
そして、テンプレでないからこそセンスにつながるのです。
また、抽象化は多くの人がなかなか油を差せない領域でしょう。
あまり考えを巡らすことも無いと思います。
だから、この人間足らしめるクリエイティブな領域をおしゃれを通して刺激する。
すると、使われていなかった脳の領域に働きかけ、活性化するようになります。
サビついていた歯車が回り始めます。考えられるようになります。
あなたのおしゃれ、思考やセンス、考え方。
この瞬間から変わり始めます。
もうあなたは知ってしまったから。
あなたの今見ている景色は変わり始めているのです。
是非、「ノイズ」の考え方をファッションに取り入れてみてはいかがでしょうか??
これもオススメ。
PS
いつか雑誌で「~ごちゃごちゃ『ノイジー』な着こなしになってしまわないように注意しよう。」なんて使われる日が来ないかなぁ。
PPS
こう考えると、聖徳太子がひとつのタスクに集中したらとんでもない生産性を発揮したのかなぁとか妄想しちゃいますね。笑
何の話だ。笑笑