シャツをふわっと空気を纏うように着る。
一見、シャツをゆるく着ているだけに見えます。
でもいざ自分でやってみようとすると、なぜか上手くいかない。
おしゃれ玄人たちのような、雰囲気が出ない。
どこが違うんだ??
何を間違っているんだ??
声に出したいのに、ガムテープで口をふさがれて声に出せない感じ。
んんんん~~~~~~~~~~。
んんんーーーーー。
実際私もそのもどかしさを経験してきたから、気持ちが分かります。
普通っぽい。
でも、普通じゃない。
そういう着こなしが一番難しいからタチが悪いですよね。
原因がハッキリしないから。
どういう仕組みかよく分からないから。
『何周も回って絶妙なバランスで成り立つ今にも倒れそうなジェンガ』みたいな繊細なバランス感覚が必要なんですよ。指先ひとつでドンガラガッシャンと崩れ落ちるところで相撲をするバランス感覚が。
最近のおしゃれさんたちはこぞってこんな着方をしますし、国内ブランドのルックを見てもふんわりゆるく着てます。
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おしゃれだけど、インフルエンサーたちは自らのセンスをドヤ顔で見せつけてきますよね。(偏見)
自慢しないでやり方教えてくれよ。
って思いません??
まぁでもしょうがないですよね。
種明かししたら、幻想が消え去りますもんね。
インフルエンサーたちは一種のファンタジーを見せてくれますから。
おとぎ話にリアルはいらないってことでしょうか・・・・。
・・・・・・。
本当のところは、種明かしも何もその舞台裏はハッキリと見えてないってことです。自分でさえそのカラクリを分かっていないということです。
だから言葉に出来ません。
目に映るもの・心で感じるものを言葉にするのって難しいですもんね。
サスケやネジの気持ちになってみて下さい。
写輪眼とか白眼をナルトに説明するのは難しそうですよね。
彼らは『おしゃん眼』を持っています。
「見えるのよ。見えてるけど、、、説明するってなると難しいなぁ。」
たとえ言葉に出来たとしても、やらないでしょう・・・・。
でもそんなのは問題ありません。
これから、そんな幻想打ち砕いちゃいますから。
今後は幻想ブレイカーMr.Tと呼んでください。
ごめんなさい。
調子乗りました・・・。
「彼らはどうやって繊細にシャツを着こなしているのか??」
それを彼らに聞いたところで、あなたが納得するような答えは得られません。
彼らはセンスがあり、本来言葉にすることの出来ない微細な『動き』を感じ取っています。
心で感じ、自分へと変換しています。
そこに言葉が入り込むスペースはありません。
勘とも呼べるようなブラックスペースで、その着こなしプロセスは実行されています。
ゆえに。
あなたが見ることの出来ないブラックボックスになっている。
私が、本人でさえ見ることの出来ない舞台裏を明らかにしましょう。
私の仕事は、そのブラックスペースを見つけ出し、光で照らすことです。
あの、なぜか表現出来そうで出来ない繊細なシャツの着こなしのタネ明かしをするために来ました。
腑に落ちない歯がゆい思いは、今日終わりを告げます。
そもそもシャツスタイルはバランス感覚が命
そもそもシャツは上下のバランス感覚が命です。
命ですよ??
一番大切なことを今話してますよ!!
なぜなら、シャツは上下のバランスが乱れやすいからです。
シャツのスソは前後の着丈が下にせり出すように丸くなっています。
でも、前後が下にせり出している分、サイドはえぐられたように上に引っ込んでいます。
つまり、前後は長いのに左右は短い。
この前後と左右の着丈差のせいで、上下のバランスを難しくしています。
「え?そんな細かいこと??」
そう。
そんな細かいことです。
繊細な感覚は、大雑把な説明じゃ表現できません。
前後は長いのに、左右は短い。
だから、前から見るとちょうどいいのに、横向くとなんか短く感じてしまったり・・・。
逆に、前から見ると長いけど、横向くとちょうどよく感じてしまったり・・・。
しかも、あなたはこのシャツをさらに大きくしようとしてます。
ゆるッとセクシーに着るなら、ルーズなシャツを選ぶのは当然ですね??
これがゆるっとセクシーシャツスタイルを一番難しくしているんです。
シャツはもっと下半身を食べますよ。
浸食しますよ。
ますます上半身偏重なバランスに仕上がってしまいます。
「じゃ、じゃあYラインに仕上げれば・・・」
このゆるっとシャツスタイルにおいて、Yラインはオススメしません。
それは後で説明しますね。
シャツスタイルはいかに下半身を残せるか。
それにかかっていることを肝に銘じておいてください。
自分の体という名の資源、理解してますか??
体は資源です。
この資源は神から与えられたものなので、大きく変えることは出来ません。
日本がアラブ諸国のような産油フィーバーを味わえないように。
ほぼ確定事項です。
『シャツスタイル下半身食い過ぎ問題』が起きるのも、体という名の資源が少ないからです。
だから、背が高かったら体資源問題はあっさり解決です。
背が高い人は、お金持ちなんです。
ちょっとくらい無茶しても、お金いっぱいあるから大丈夫なんです。
下半身を残せる。
ちょろっとゆるいの選ぶだけで上下のバランスがイイ感じに仕上がるでしょう。
私は自分のリソースを過大評価しません。
資源を多く見積もりません。
だから、シルエットを何よりも一番整えます。
下半身を物理的にも、錯覚的にも拡張します。
限られた資源だと分かっているから。
無駄にしないよう、細心の注意を払っているのです。
XS-67.5㎝
XL-74㎝
https://zozo.jp/shop/beautyandyouthunitedarrows/goods/45983141/?did=75637153
テキトーに検索して、シャツの着丈を載せました。
XSとXLで着丈が6.5㎝しか変わらないんですよ??
仮にXSとXLの想定身長を160と180と考えると、その差は20㎝もあるのに・・・・。
確かに着丈が全てじゃありませんが、着丈に目を光らせるのに十分な情報じゃないでしょうか。
体が小さいなら、どこかで帳尻を合わせないといけません。
ハッキリ言って不利です。
だから、背の高い人より努力しないといけません。
この事実を受け止めているからこそ、私は上下のバランスにうるさいのです。
体貧乏はどんなシャツを選べばいいのか??
以上を踏まえたうえでどんなシャツを選べばいいのでしょうか??
気を付けるのは、以下2点です。
- シャツはゆるくても着丈が短め
- 着た時に前後に広がるもの
シャツはゆるくても着丈が短め
ぼーっとしてると、着丈がバカみたいに長いオーバーシャツを買ってしまうので気を付けて下さい。
最近、オーバーがトレンドということもあって、「これ着こなせんの1%くらいしかいないだろw」みたいなデカいシャツもたくさんあります。私の働いていたお店にも置いてありました。
着丈を見る上でひとつの目安となるのが、袖丈です。
着たときに袖丈が着丈よりめっさ長いシャツはそうそう見ません。
袖丈と同じくらいかちょろっと裾が顔を出すくらいの着丈を選ぶと良いでしょう。
着丈が短い順に上から並べました。
この3つ。
着るとシルエットが全然違うんですけど、パッと見分からないですよね。
袖丈はひとつのポイントではあるんですけど、あくまで目安。
袖丈の長さもそれぞれですから。
しっかり着てみて、判断してくださいね。
もし、着丈が短いものがなかなか見つからないなら、オープンカラーシャツとか、裾が水平のものを最初は選ぶというのも大いにアリです。
スパッと真っすぐな裾は、着丈のコントロールがしやすく慣れないうちはオススメです。
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着たときに前後に広がるもの
つまり、シャツ着用時に奥行きがあるもの、ということなんですが。
この手のシャツは安価にはなかなか見つかりません。
この奥行きを出すのは、生地が仕事をしてくれないと難しいんですよ。
この奥行き表現、裾がふわっと広がるシャツを作るのがうまいのがコモリ。
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まさに空気を纏うような軽い生地感のシャツです。
今っぽいゆるさを出すなら、まず間違いないシャツですね。
それなりにお値段しますけどね。
前後に広がると、あまり着丈の長さを感じさせないんですよ。
逆に体にピタッと吸い付くようだと長さを感じさせます。
これは着丈短いからいいですけど。
この密着度で着丈長いと、めちゃ扱いづらくなります。
ゆるっとシャツのシルエット作り
細身のパンツに合わせるとしても、大きくメリハリをつけるのはオススメしません。
あくまでもナチュラル。
自然なバランスにしないと、『普通っぽさ』が出ません。
だからシャツもそんなに大きくしない方がいい。
オススメは、Aライン気味とOライン。
Aライン気味に整える
「ゴリゴリのAラインか?」と言われるとそうじゃないので、”気味”と表現しました。
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お二人とも身長高そうですけどね。
ゆるめのシャツに太いパンツを合わせることで、シャツの存在感を弱めることが出来ます。
Yラインで作るとシャツの存在感が際立ちますよね??
最近は上半身をゆるく、ボトムもゆるく。
全体で訴求するような方向性にシフトしている感じがします。
メリハリをつけて単体を目立たせるのではなく。
メリハリって、さんまさんがよくやる前フリみたいで。
「納豆とマヨネーズ合うわけないやろ・・・ほんまや!」
みたいなヤツ。
普通に「ほんまや。」って言うより、インパクトを生めるんですよね。
前フリは準備段階。
Yラインの黒スキニーも前フリみたいなもんなんですよ。
だから、そうやってアイテムを馴染ませていくと『太い×太い』でもそこまで奇抜にならないですよ。
【脇道】ほんのりゆるいシャツは細身~ワイドと幅広く合わせられる
Oラインの説明に入る前に。
意外と盲点なんですけど、
ほんのりゆるいくらいのシャツって、ワイドパンツまでカバーできるんですよ。
細身パンツ~ワイドまで幅広くイケます。
お得です。
・細身
・ストレート
・ワイドテーパード
・ワイド
何度も言いますけど、シャツってジャスト選んでも思っている以上にデカくなりがちですから。しかもジャストだと体の密着度も高くなる・・・。着丈長く感じやすくなります。
だからほんのりゆるい方が、かえって使いやすくなると思いますけどね。
豆知識ですが、
ちょっと遠目から見るとシルエットが一目瞭然になるんで、鏡から離れて見て下さいね。
そうすればシャツのシルエット・サイズ感を正確に捉えられるようになります。
ほんのり以上にゆるくなると、逆にゆるいパンツじゃないと私は合わせられないです。
下半身を食い過ぎて。
私のワードローブの中ならコイツです。
上半身の存在感がどうしても強くなりすぎるんですよ。
だから、下半身の存在感も大きくしてシャツの存在感を抑えないといけない。
おケツを余裕で全部隠すくらいの着丈だと危ういですね。
丁度隠れるくらいならいいんですけど。
ほんの些細な違いですけど、結構デカい差なんですよ。
Oラインに整える
ゆるいシャツにストレート、ワイドテーパード、セミワイドくらいの太さのボトムを合わせる着こなしですね。
この着こなしだと、見る人に上下1:1くらいのバランスを印象付けます。
ゆるっと感を出しつつ、ナチュラルな印象を感じさせますね。
スタイリッシュ感は薄れますが、曲線を感じさせる優美さがあります。
今感度の高い玄人たちは上手にこのシルエットを作っています。
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Aライン気味に整えるときと同様に、シャツの存在感を弱めるのがポイントです。
そうすれば、全体的にまとまりのある着こなしが作れます。
結局は・・・
結局は上下のバランスです。
「目が血走るぐらい着丈を気にかけろ!」
「外付けHDをパソコンに取り付けるように下半身を拡張しろ!」
って言うのは全て上下のバランスを整えるためです。
シャツはラウンドカットゆえに、上半身が下半身を浸食しやすいですから。
この記事内でずーーっと言ってきたことですよね??
そのバランスを探るのが
ファッションであり、
醍醐味であり、
楽しさです。
細かいところも必要ですが、幹を外してはいけません。
幹があってこその枝葉。
順序を間違えてはいけません。
もしよろしかったら、ブックマークでもしてまた是非見に来てくださいな。
一度では吸収できないと思うんで。
では、またお待ちしておりますね。
こっちの記事も参考になるかも・・・?